はじめに
※本記事は2017-10-19 にニコニコ動画のブロマガに投稿したものを転記したものです。
5始めたての人やリスナーさんからよく質問がある、太后区間の主人公チェーンクロス問題。
自分なりの考え方や選択をまとめておきたいと思います。
内容的には初~中級者向けです。
他走者の走りを見ていて意外と意識できていないのかなといった内容も盛り込んでいるので参考にしていただけたら幸いです。
例によって予防線を張りますが、
「あくまで一走者としての考えや意見であり、万人が同意できる内容とは限らない」
という点はご了承ください。
【前提】
現在主流になっている先サンタチャートを前提として話を進めます。
(先サンタ・・・太后撃破後にサンタ洞窟に寄って、メタルスライムによるレベリングと天空の剣の回収を行うチャート)
【ブメチェン・ダブチェンとは?】
ブメチェン・・・いわゆる即地下と呼ばれるもの。主人公レベル9、ヘンリーレベル3or4で
ラインハット到着後すぐにラインハット地下に突入するチャート。
主人公の武器はブーメラン。
ダブチェン・・・ラインハット到着後、1200Gをかけて主人公にチェーンクロスを購入してから
ラインハット地下に突入するチャート。一言でダブチェンといっても、
金策にアルカパの小さなメダルを回収するか、金策をかねたレベリングを
弱エンカ領域で行うか強エンカ領域で行うか、どこまでレベルを上げるか、
など多くの要素があるため非常に複雑。
【結論】
いきなり結論を述べますが、
「どちらにも一長一短があるため好きに選択してください」
というのが僕の結論です。もう少し踏み込むと、
「記録狙いはブメチェン1択、アベレージはブメチェン有利、大会一発勝負は走りの状況、目標タイムやチーム状況により判断」
といったところでしょうか。総じてブメチェンのほうが優秀といえるかもしれません。
あえて最初に好きに選択してくださいといった理由としては、幼年期~太后撃破までの区間で見るとブメチェンの方が有利と判断していますが、ダブチェンにするとサンタ洞窟でメタルを1匹も狩れなかった際のケアが楽になるからです。(正確に言うと立ち回りが窮屈にならない)
例を挙げると、サンタ洞窟~サラボナ着までチェーンクロスを残して狩り進行がしやすくなる、ピエールに無理なくてつかぶとを購入できるなど。
このように後の区間にも少なからず影響してくる内容で、特にツン時のケアとして有効なため、一発勝負においてダブチェンを否定することはできないと考えています。
間違いなく言えるのは、記録狙いを除いて、高タイム(高アベレージ)を残したいのであれば、走り始める前から絶対にブメチェン(ダブチェン)にするといった決めうちはNGです。幼年期の状況、スラツモの状況、アルカパまでの狩り状況、ラインハットまでの狩り状況などを考慮して立ち回るべきだと思います。
結論が長くなってしまいましたが、以下で詳細に述べていきたいと思います。
【チェーンクロスを買うメリット・デメリット】
まずここがわからないと判断のしようがないのでまとめます。
()内は安定と速度にどれくらい貢献するかの目安です。◎>○>△>×
[メリット]
- ①ラインハット地下で狩れるエンカが増える。(安定○、速度△)
- ②狩りエンカの戦闘時間の短縮。(安定○、速度○)
- ③金策のためにレベリングを行う場合、高レベルで進行できる。(安定◎、速度○)
[デメリット]
- ④購入の為の金策が必要。(速度×)
細かくあげたらもっとあると思いますが、おおまかにはこんなものでしょう。
①について
ダブチェンにすることにより、火力の上昇に加えて必然的にレベルが高い(主人公10以上、ヘンリー5以上)こと、
また、グループ選択ができることにより、複合エンカの対処も容易になります。
例を挙げるのであれば、まどうし×2のエンカはブメチェンだと狩れないこともないがそこそこ危険なのに対して、ダブチェンだとほぼアンパイです。
ダブチェン高レベル(主人公10、ヘンリー7以上)くらいになると、まどうし3も狩れるようになります。
②について
ここではラインハット地下以降で必ず狩る必要がある、スライムナイトのエンカ処理の差について言及します。
スライムナイト絡みのエンカは2~6体の単一グループor複数グループ、もしくはお供を連れた複合エンカになりますが、
複合エンカについては、チェーンクロスだとグループ選択ができるため優先で倒したい敵を効率よく狙うことができます。
(例:ガメゴン×2+スライムナイト×2→スライムナイト優先、くさったしたい×2+スライムナイト→くさったしたい)
また、単一グループに関しても、2匹目以降の乱数が大きく変わってくるため、撃破ターンが1~2ターンほど変わってくると思います。
スライムナイトにホイミを使われることもあるため一概には言えませんが。
③について
実は個人的にここが一番のメリットだと思っています。
というのも、レベルが上がることによりHPが高くなることもそうですが、
何より「ヘンリーの先制率」が格段に上がります。
例としてスライムナイトに対するヘンリーの先制率をあげると、
レベル5・・・約0.7%、レベル6・・・約14%、レベル7・・・約41%、レベル8・・・約71%
と、1レベル毎にものすごいスピードで成長していきます。
(実際の先制率はバグ先行もあるのでもう少し高いです。)
ヘンリーが先制することがどれだけすごいかというと、スライムナイト6体エンカに対して、ヘンリーがレベル8以上の場合スカラを入れる必要がなくなるといえばわかりやすいでしょうか。(スカラで打撃をケアするより、初ターンに先頭の1体を落としたほうが価値が高いためです。)
その他にも、クックルーにも先制が取れるようになったり、まどうし複数エンカに対して強くなったり極めつけはヘンリーレベル8で習得するイオがあると、地下での全滅率が極端に下がります。(対応不可エンカが目玉×3のみになり、他は全対処が効くため、MPが尽きない限り落ちることはほぼなくなります。)
以上、3つがチェーンクロス購入の大きなメリットだと思っています。
デメリットについては次項で触れます。
【何故ダブチェンが不利なのか】
多少大げさに書いた部分もありますが、3つのメリットを見るとダブチェンはかなり優秀じゃないかと考える方もいると思います。
では何故ダブチェンがブメチェンに対して不利なのか。これには以下の3つの理由があると考えています。
- ④のデメリットがあまりにも大きい。
- ダブチェンにしたからといって地下の突破率が格段に上がるわけではない。(ヘンリーレベル8を除く)
- 先サンタチャートと絶妙に噛み合いが悪い。
これらの理由が絡み合って先に述べた3つのメリットをほとんど相殺してしまいます。
ダブチェンの場合の流れを順を追ってみていきます。
1.について(~チェーンクロス購入まで)
アルカパで小さなメダル(225G、35秒)を回収するとして、ブーメラン売却分(315G)と合わせると540G。残り660Gを何らかの手段で稼がなければなりません。
ヘンリーのブロンズナイフ(112G)を売るとしても最低でも548G。
ラインハット周辺の1エンカ当たりの効率を、弱エンカ領域・強エンカ領域ともに、経験値90・お金90G・処理時間20秒程度だとすると、最低でも2分かけて6エンカ狩らなければいけません。
エンカ内容が悪かったり、誰かしらを落とされたりした場合はもっと時間がかかってしまいます。
ちなみにブメチェンの場合、この時間で鋼の牙を回収して一度デスルするくらいのことができます。
また、先述のとおりダブチェンが最大の効力を発揮するのは主人公レベル10以上・ヘンリーレベル7以上の高レベルのときです。
違う見方をすれば、主人公レベル9・ヘンリーレベル5程度のダブチェンでは大した安定にも加速にもならないということにもなると思います。
ではここからさらにレベリングをするとどうなるか。
2.について(チェーンクロス購入~ヘンリーレベル7まで)
地下の突破率を上げるには更にヘンリーのレベルを上げる必要があります。
しかし、ここでヘンリーのレベルを7まで上げようとすると分単位で時間がかかってしまいます。ヘンリーレベル5→7は経験値800ほど必要なので、先ほどの効率を考えると約3分ほどかかります。
では強エンカ領域でピエールツモをかねながらレベリングすれば無駄がないじゃないかと思う方もいると思います。
しかし、地下前にピエのツモを狙いにいく行為自体が、大きくロスする危険性を孕んでいます。
今回のテーマから話がそれてしまうので簡単にまとめると、
・強エンカ領域は複合エンカが非常に多いため、エンカ処理にかなり時間がかかってしまう。
・単純に敵が強いため味方を落とされてしまう可能性が高い。
・弱エンカ領域と比べて宿を取る回数が増えてしまう。(被ダメ増、MP吸われるなど)
・地下のスライムナイトエンカをつぶしてしまう。
といった理由からです。
ちなみにブメチェンだとこの間に地下を抜けているか、1乙して再突入しているかくらいだと思います。
3.について(ヘンリーレベル7~)
これについてはメタルスライムという不確定要素が絡むので難しいところですが、今回はサンタ洞窟で1匹以上狩れることを想定します。
まず、太后区間を突破するために必要なレベルはヘンリー6(ルカナン習得)です。
つまり、ヘンリーのレベルを6より上げようとする行為自体が無駄になってしまいます。
正確には主人公のリレミト調整やスラリンのレベル8調整などにも影響するので完全に無駄ではないですが、サンタ洞窟でピエール・主人公・スラリンのレベリングを行える以上、太后区間でわざわざエンカを増やしてレベリングを行う必要はないのです。
また、ピエのてつかぶと等の金策についてもダブチェンだと有利になりますが、先サンタでメタルを狩ってピエが高レベル(9~10以上)だとてつかぶとを買う必要もないため、この面でも噛み合わせがよくないです。
以上3つの理由からダブチェンの不利性が見て取れるかと思います。
タイムだけを見るのであれば、
ブメチェン一発突破>>ブメチェン1乙>ダブチェン一発突破≧ブメチェン2乙>ダブチェン1乙
のような関係になるのかと思います。全滅位置やダブチェンでどこまで稼いでいるかなど状況はまちまちなので何とも言いがたいですが、ブメチェンを選択しているプレイヤーの思考としては、「数分かけてダブチェンにして微安定を取るより、その時間で1乙2乙しながらでも地下を逃げゲーした方が早いし、運よく一発で突破できた場合のタイムの出方が群を抜いている」
といった感じです。
ラインハット地下は意外と短いダンジョンなので、全逃げしたとしても結構1発で突破できますし、2乙以上することはあまり多くはないことも要因です。
【まとめ】
長々と書きましたが、要は大会1発勝負でこの太后区間をどう立ち回るかをひたすら練習するといいですよという話でした。
平均1匹以上はサンタ洞窟でメタルが狩れるのでそこまで経験値に敏感になる必要はないのですが、まあそこそこサンタメタル0というのも引くので、そこをどうケアするかを考えるとタイムが安定してくるのではと思います。
自己ベスト5:15~20くらいでいまいちタイムが伸び悩んでいる方は、太閤区間を見直してみるのもいいかもしれません。(経験談)
一つ余談ですが、「初心者はダブチェンにしたほうがいい」というのは明確に間違いだと思っています。
ダブチェンのほうが経験値の計算、お金の計算、エンカ対処の習得、不慮の事故のリカバリー、後の区間まで考えたプレイングなど、明らかに難しいです。
あえて初心者の方にアドバイスするとしたら、
「一度手に入れたチャートをなぞったら、上手い人の通しプレイを何回も見て対処や
コマンドを勉強する」
がよいのではないかと思います。
手っ取り早く速いタイムを出したいのであれば、先人のマネをするのが一番良いです。
当然1人を参考にすると思考やプレイに偏りができるので、複数人のプレイを見るのが理想だと思います。
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